自分は32歳の時に、現在の職場に4度目の転職をしました。それまではウインドサーフィンにどっぷりつかっていました。前職は、そのウインドサーフィンの仲間の父親が代表の会社でした。楽しかったが「このままでどうなるのか?」と疑問に思い、一番初めに就職し、二度とやるものか!と思った自動車ディーラーに再び戻ったのです。その職場で「サーフィンやるんですか?一緒に行きましょう!」と声をかけてきたのが、今一緒に海へ行っているAさんです。その頃はロングボードをちょろっとやるだけでしたが、思えばそこからSurfinライフが始まりました。全然うまくならず、大きい波の日はアウトに出れないことも…自分でも情けなく、周りに自分が「サーファーです」とはとても言えませんでした。
その頃は3人の子供が幼稚園に通っているころでした。奥さんが実家の手伝いで働き始めたこともあり、幼稚園のお迎えに行ってくれれば、サーフィンに行ってもなにも文句ない、むしろ感謝です、という状況でした。しかし、2時にお迎えに行くという事は、10時には海から帰らなければならず、夜10時ころから出て行って、どこかで仮眠したり、2時ごろ起きて海に行ってました。
それから5~6年たった頃、一人でオンショアビュンビュンの由比ガ浜に入っていました。空は曇りですが、風が強いためか、時折晴れるようなコンディション。波はオンショア特有のとろく消えてしまう波。もちろんサーファーも少なかったのですが、その時の空の色や、波の雰囲気等がとても良く、なぜだかとても楽しかったのを覚えています。その時ブルーハーツの「パンクロック」が頭に浮かびました「中途半端な気持ちじゃなくて~」というフレーズがその時の自分にピッタリだったのでしょう、気づくと「僕、サーフィンが好きだー」と歌っていました。おそらくその後から「私の趣味はサーフィンです」と言うようになったと思います。
ある雑誌で読んだ記事ですが、サーファー2人の会話で「もっとうまくなりたいな~」と言った人に対し「俺はもっといい波に乗りたいよ」と言ったそうです。これぞサーフィンを良く表しています。大体のスポーツは同じ条件のもと、反復練習ができますが、サーフィンは2度と同じ波は来ません。良い波を求めて風向きや、うねりの向きを考え、いざ海へ行っても、思ったようにいかないことも多々あります。長年の経験から、この風だとここがいいのではないかとか、最近あそこが地形がいいので、あそこに行ってみよう等、とにかく自分の経験値を増やすことが大切になります。こういったこともサーフィンが続かない人が多い原因かもしれませんね。
又違う雑誌で、毎日何分かはサーフィンのことを考えてください。それが上達につながります。みたいな記事を読みましたが、その頃は高校生で、やりたいことがいろいろあったので「サーフィンの事を毎日考えられないでしょ」と思ってびっくりしましたが、大丈夫です。サーフィンを初めて、続けていくうちに、ある時いい波に乗るチャンスが来ます。そしていい波に乗ってしまうと、上記の事は自然とやるようになります。良い波に乗ったときは「来週もいい波に乗りたいな」乗れなかったときは「来週こそいい波に乗りたいな」と波情報などを見て、何処へ行こうかな?どの板に乗ろうかな?と毎日考えるようになるでしょう。休みは海に行くため、自然と予定は入れなくなり、もちろん休み前の飲み会なども行かなくなります。そうなるとSurferと言ってもよいと思うし、むしろそう公言した方がいろいろ誘われ無くなり楽です!
Surferはサーフィン以外のことはやらないとよく聞きます。私も若いころから、バイクに乗ったり、スキー、スノボ、ウインドサーフィン、ロードバイク等いろんなことをやってきましたが、今はサーフィンしかしません。春夏秋冬すべてほぼ毎週海に行きます。周りもスノーボードやスケボーなどにはまる人もいますが、最終的には波乗りに戻ってきますね。もちろん海から離れてしまう人もいます。仕事や結婚、子供が生まれた等環境の変化で足が遠のくと、海へ行くのが億劫になり、行かなくなってしまいます。少しの時間でもよいのでキープサーフィン、いやキープパドリングで海に行くと「はー気持ちいいな」となります。いろいろ乗り越えて、又海へ向かえば、もう立派なSurferですね!